2026年7月11日
会社員の副業ECを、AIエージェントに「ほぼ任せて」回している話
日曜の夜9時、LINEに1通の通知が届く。「今週の売上・注文数・よく売れた商品」がまとまった週次レポートだ。送り主は人間ではなく、私が組んだプログラム。集計も文章化も送信も、私は何もしていない。
私は平日フルタイムで働く会社員で、副業で海産物のネットショップを運営している。商品ページの文章、Instagramの投稿、お客様対応の下書き、動画編集、経営レポート——ふつうなら人を雇うか休日を全部溶かすかの二択になる作業を、AIエージェント(私はClaude Codeを使っている)に任せることで、一人で回している。
この記事は、その全体像の記録だ。「AIで副業が楽になる」という抽象論ではなく、何を・どの頻度で・いくらで動かしているかを具体的に書く。
いま自動で動いているもの
| 業務 | 頻度 | 人間がやること |
|---|---|---|
| 週次売上レポートのLINE配信 | 毎週日曜21時 | 読むだけ |
| SNS投稿(レシピ・産地ストーリー) | 毎週火・金21時 | 月1回ストックの補充を指示 |
| 商品ページの説明文・SEOタイトル生成 | 新商品のたび | 商品名と産地を伝える |
| Instagramリールの編集(縦型変換・テロップ・無音カット) | 撮影のたび | スマホで素材を撮る |
| note記事の下書き(集客用) | 週1 | 最終チェックと投稿ボタン |
| 問い合わせ返信の下書き | 随時 | 内容確認して送信 |
ポイントは「全自動」ではないこと。投稿ボタンとお金が動く判断だけは人間に残し、それ以外を全部AIに寄せる。この線引きにたどり着くまでが一番の試行錯誤だった。文章の生成をAIに任せるのは簡単だが、「配信の仕組みごと」自動化して初めて、平日の夜が自分の時間に戻ってくる。
構成と、月にかかっているお金
大げさなシステムは何もない。構成はこれだけだ。
- ショップ本体: Shopify(月数千円)
- 自動化の実行環境: Cloudflare Workers + KV(無料枠。私の規模では0円)
- 通知・配信: LINE公式アカウント(無料枠)
- AIエージェント: Claude Code(月20ドルのProプランから始められる。私は作業量が多いので上位プラン)
つまり固定費は Shopify+AIの利用料で月1万円前後。外注ライターに記事1本頼む金額で、レポート係・SNS担当・商品ページ担当・動画編集係が毎月働いてくれる計算になる。
サーバー代が0円なのは、ブログやツールをすべてCloudflareの無料枠に載せているからだ。このインフラ選びには落とし穴もあって、別記事に詳しくまとめた → 副業サイトのインフラ選び:レンタルサーバーか、無料枠か
やってみて分かった、3つの誤算
1. AIの成果物より、「渡し方」の設計に時間がかかる。 「SNS投稿を書いて」と頼めば文章は出てくる。だが実際に必要だったのは、ブランドのルール(誇張しない、競合と比較しない、必須ハッシュタグ)をチェックするレビュー役のAIをもう一人立てて、ライター役の原稿を検品させる体制だった。人を雇うときと同じで、仕事の定義書を書いた分だけ品質が安定する。
2. 最初の1ヶ月は、むしろ時間が増える。 仕組みを組む間は普通に働きながら深夜作業になる。「今すぐ楽になる」は嘘だ。ただし2ヶ月目からは、火曜と金曜の21時に自分が何もしなくても投稿が出ていくのを眺めることになる。この感覚は一度味わうと戻れない。
3. 売上そのものはAIが作ってくれない。 自動化できるのは「継続」であって「当たり」ではない。何を売るか、誰に届けるかの判断は結局人間の仕事として残る。私はそこにだけ頭を使えるようになった、というのが正直な総括だ。
副業の売上が立ったら、次に待っている事務
自動化で浮いた時間を食い潰しにくる伏兵が、帳簿と確定申告だった。売上が立ち始めた副業人がやるべき事務まわりは、こちらにまとめている → 副業の売上が立ったら最初にやること
この構成を自分でも組みたい人へ
- ECをこれから始めるなら、私が使っている Shopify は無料体験から始められる。商品3つでも開店できる。
- AIエージェントの操作は音声学習と相性がいい。私は通勤中に Audible でビジネス書を流し込み、週末に手を動かすリズムに落ち着いた。
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