2026年7月21日
Claude Codeで副業は作れる。詰まるのは作ったあとだった
日曜の21時に、スマホのLINEが鳴ります。
先週のネットショップの売上と、アクセス数と、前週比。私が書いていないコードが、私が寝ていても、日曜の21時に勝手にまとめて送ってくれる。作ったのはClaude Codeで、私は「日曜21時に週次レポートをLINEで送って」と日本語で頼んだだけです。
火曜と金曜の21時にも別のLINEが来ます。こちらはSNSの投稿下書き。これも同じ仕組みです。
こう書くと順調に聞こえますが、正直に言うと、このブログを含めて私の副業の売上はほぼゼロです。 ネットショップはまだ開店していません。有料の技術書を1冊出して、そちらは売れていますが、生活が変わる金額ではない。
それでも、この記事を書く価値があると思っています。「Claude Code 副業」で検索して出てくる記事が、どれも同じところで話を終わらせているからです。
検索結果に並んでいるのは、全部「作る話」だった
この記事を書く前に、上位に出てくる記事を10本ほど読みました。タイトルはこんな感じです。
- Claude Codeで副業アプリを30分で完成
- 非エンジニアが3ヶ月で月5万円
- 初心者が月5万稼ぐ手順を徹底解説
内容も似ています。クラウドワークスで案件を受ける、Webアプリを作って売る、中小企業の事務作業を自動化する。単価は5,000〜30,000円、エンジニアなら6〜8時間かかる作業が45〜90分で終わる——だいたいこの型です。
書いてあることは、たぶん嘘ではありません。Claude Codeは実際にそれくらい速い。私も体験しています。
ただ、どの記事も「作れた」で終わっていました。 作ったものが翌月も動いているか、動かすのに何がかかるか、どこで壊れるか。そこを書いた記事が、10本読んで1本もなかった。
私は作る話は書けません。まだ稼げていないので。書けるのは、作ったものを何ヶ月か動かし続けている側の話だけです。
実際に動いているもの
今、私が動かしているのはこれくらいです。
- 週次の売上レポートを日曜21時にLINE送信(Cloudflare Workers・数ヶ月稼働中)
- SNS投稿の下書きを火・金の21時にLINE送信(同上)
- Shopifyの副業ネットショップ(開店準備中)
- AIが献立を考えるスマホアプリ(月額500円のサブスク・公開準備中)
- 技術書1冊と、技術記事4本
- このブログ
コードはほぼ全部Claude Codeが書いています。私は動作とレシートを確認する係です。
かかっているお金は、Claude Codeの月額(3,000〜20,000円のプランがあり、私は途中で上げました)と、サーバー代がほぼゼロ(Cloudflareの無料枠で足りている)。ネットショップと会計ソフトは別途。
作るところまでは、本当に速いです。ここは検索上位の記事が言っている通りだと思います。
詰まったのは、ここから先の3か所
1. 動いているものは、誰も見に行かない
先日、献立アプリの設定を点検していたら、AIサービスのAPIキー——事実上のクレジットカードです——が、伏せ字にもならず設定画面に表示されていました。
原因は私の打ち間違いでした。キーを登録するとき、名前を入れる欄にキーごと貼り付けていた。値のほうは自動で伏せ字になりますが、名前は伏せ字になりません。当たり前です。ラベルを隠したら、どれのことか分からなくなるので。
半年近く気づきませんでした。 動いているものを、人はわざわざ開けないからです。
これは自動化の構造的な弱点だと思っています。うまく動いている限り、誰も様子を見に行かない。だから事故は、起きた瞬間ではなく、ずっとあとで見つかる。私の場合は開店前だったので笑い話で済みましたが、お客さんのデータを預かってからだったら謝る話になっていました。
2. 事故は「人間が手で触る境目」に集中する
今の話で大事なのは、この事故をClaude Codeは止められなかったことです。そして、止められなくて正しい。
キーを打ち込んだのはターミナルの前に座っていた私で、コードの外側の出来事だからです。書かれたコードには問題がなく、レビューしても出てきません。
AIに任せると、コードの中の失敗はかなり減ります。減った分だけ、残った失敗が人間の手作業に集中する。設定を入れる、鍵を貼り付ける、公開ボタンを押す。いちばん地味で、いちばん取り返しがつかないところです。
任せるほど、自分がどこに残っているかを知っておく必要がありました。
3. いちばん詰まったのは、技術じゃなかった
これがいちばん書きたかったことです。
SNSの投稿下書きを自動生成する仕組みは、数ヶ月ちゃんと動いています。火曜と金曜の21時に、ちゃんとLINEが届く。
でも私は、その下書きを一度も投稿していません。
理由は技術と何の関係もなくて、単純にSNSが苦手だからです。開店前の店で何を発信すればいいのか決まっていない、という言い訳もありました。要するに、踏ん切りがつかなかった。
Claude Codeは、投稿文を書くところまでは完璧にやってくれました。送信ボタンを押すのは私の仕事で、そこで止まった。
「AIで自動化すれば副業が回る」という話を読むとき、ここを思い出してほしいです。自動化できるのは、やり方が決まっている作業だけです。何をやるか決まっていない状態を自動化すると、決まっていない状態が高速で出力されるだけでした。
それでも私が勧める始め方
ここまで読むと止めているように聞こえるかもしれませんが、逆です。私ならこう始めます。
売る前に、自分の面倒くさい作業を1つ自動化してください。
いきなり案件を受けるのは勧めません。品質の責任が発生するうえ、動かし続けるコストの見積もりができないからです。相場を知らないまま「45分で終わります」と請けると、後から来る保守で赤字になります。
最初は自分用でいい。毎週やっている集計、毎回コピペしている作業、忘れがちな確認。それを1つ選んで、Claude Codeに日本語で頼む。1つ動かすと、作る難易度より、動かし続ける難易度のほうが高いことが体感で分かります。この感覚がないまま案件を受けるのが、いちばん危ないと思っています。
私の週次レポートは、まさにこの「自分用の1つ目」でした。そして一度、黙って止まっていたこともあります。そういうことが起きる、と知れたのが収穫でした。
動かす場所と、お金の記録
作ったものをどこに置くかは、作るものによります。私の自動化は全部Cloudflare Workersで、無料枠に収まっているのでサーバー代はかかっていません。WordPressのブログも一緒に持ちたい人はレンタルサーバーのほうが早いです。この判断は別記事にまとめました。
もう一つ、先にやっておくと後が楽なのが記帳です。副業の収益が出てから慌てて1年分の領収書を掘り返すことになるので、金額がゼロのうちに口座を繋いでおくほうが精神的に楽でした。私はfreee会計とマネーフォワード クラウド確定申告を比較して選んでいます。選び方は下の記事に書きました。
→ 副業の会計ソフト、freeeとマネーフォワードをどう選んだか → 副業会社員の開業届、出す・出さないの分岐点
※私は税理士ではありません。開業届や確定申告の判断は、最終的にお住まいの税務署か税理士に確認してください。
まとめ
Claude Codeで副業の「もの」を作るのは、検索上位の記事が言う通り、本当に速いです。そこは疑っていません。
ただ私が実際に詰まったのは、作ったあとの3か所でした。動いているものを誰も見に行かないこと。事故が人間の手作業に集中すること。そして、送信ボタンを押すのは結局自分だということ。
売上ゼロの人間が書ける記事はここまでです。稼げたらまた書きます。